歌川国貞(三代目豊國)《卯月 十二月の内 初時鳥(初ホトトギス)》1884年
+新しい視点
日本美術は長い間、西欧世界にとって未知の領域でした。1859年に日本が開国すると、海を渡り貿易が盛んに行われるようになりました。やがて、東洋芸術や日用品はヨーロッパ中に広まりました。とりわけ版画はまもなく西欧の芸術家の間で大変な人気を呼びました。
彼らの作品は西洋の常識を覆すものでした。特に異国的で鮮やかな色遣いは人々の目を奪いました。また、日本的な空間処理も斬新と受けとめられました。日本美術の作例は西欧美術に新たな方向をさし示したのです。